Cloudflare Web Analyticsとは?
Cloudflare Web Analyticsは、Cloudflareが提供するアクセス解析サービスです。完全無料で、登録サイト数も無制限で使うことができます。
良いところ
軽い
非常に軽量なJavaScriptビーコンをHTMLに仕込むだけで使え、しかもJavaScriptビーコンのスクリプトも非常に軽量なので、Webサイトの表示の邪魔にならずに使えます。
実行時間としては、ロードと実行で100msくらいで、コンテンツの表示とは別スレッドで動作するので、解析タグが入っていることをほぼ意識しないで使えるのは大きなメリットです。
プライバシー重視
昨今の個人情報保護の流れから、既存のアクセス解析サービスが使うクッキー方式などは、個人情報を取得してしまうため、例えば、Google Analyticsを使うだけでもクッキーの同意画面を出す必要があったりと、手間が多くあります。
特に海外でサービスを展開しているサイトの場合は、EUのGDPRやカリフォルニア州の個人情報保護条例などにも対応する必要がありますが、Cloudflare Web Analyticsはクッキーを使わないので基本的には対策は不要です。
シンプルだからデータに集中できる、操作がわかりやすい
これまで、Google Analyticsなどの高機能なアクセス解析を使っていた人からすると、Cloudflare Web Analyticsは見るべきところが非常に少ない、シンプルなアクセス解析です。
ただ、大規模なサイトでない限り、Google Analyticsの機能のうち使っているのはほんのわずかということが多いでしょうから、小規模なサイトのアクセス解析ならCloudflare Web Analyticsはむしろ重要なデータだけに集中できて使いやすく感じます。
また、機能が限られている分、操作が非常にシンプルで簡単なので、初見でも操作に迷うところが少ないのもメリットの一つです。
微妙なところ
ベータ版とはいえ、見られるデータが少なすぎる
Cloudflare Web Analyticsはまだベータ版とはいえ、確認できるデータが少ないのはデメリットの一つ。
基本的には、
- 国
- ブラウザ
- OS
- リファラ
- アクセスしたページ
の5つくらいしかソースがないので、これまでGoogle Analyticsなどを使ってきた人からするとちょっと物足りない感じがします。
もう少し機能は欲しい(期間指定など)
Cloudflare Web Analyticsの管理画面では、データの絞り込みなどができるので、ある程度データをフィルタリングはできますが、期間指定については、過去30分、過去24時間など、アクセスした時点からの期間指定になるので、1日、1ヶ月などでのデータが見られません。
また、期間ごとの比較などもできないので、Google Analyticsではできた「先週との比較」「前年同時期との比較」はCloudflare Web Analyticsでは現状できません。
##小規模サイトならGoogle Analticsから乗り換えもアリ
Cloudflare Web Analyticsはシンプルで機能の限られたアクセス解析サービスですが、
- 動作が軽い
- 導入が非常に簡単
- 無駄がない
という意味では、小規模サイトに最適です。
小規模サイトでは、詳細なアクセス解析よりも、「どこが伸びていて、どこを伸ばすべきか」を知って、サイトの規模を大きくする方が大事なので、機能が少なくても小規模サイトなら十分と言えます。
現在Google Analyticsを使っていたとしても、ほとんどの機能を使っていないことが多いかと思いますので、軽量でシンプルなCloudflare Web Analyticsへの乗り換えは合理的といえます。
一方で、中規模以上のサイトになると、アクション解析や、離脱率などのユーザーアクションに関するデータもサイトの改善の中では重要な指標となるので、Cloudflare Web Analyticsでは物足りなくなってしまうでしょう。